吹奏楽経験者にとって吹奏楽コンクールの課題曲は特別な存在ではないでしょうか
特に自分が演奏した課題曲を聴くと、その当時の思い出がよみがえってきますよね
課題曲は「名曲」といわれている曲も多数ありますし、「名演」といいわれている演奏もたくさんあります
この記事では「好きな課題曲は?」と聞かれて誰もが答える名曲ではなく、わたしが個人的に好きでぜひとも聴いていただきたい課題曲を紹介しています
わたしはホルン吹きですので、好みがちょっとかたよっているかもしれません・・・
みんなが好きな「名曲」といわれている吹奏楽コンクール課題曲
歴代の吹奏楽コンクールの名曲といえば
- 1974年度 高度な技術への指標(河辺公一)
- 1977年度 ディスコ・キッド(東海林修)
- 1987年度 風紋(保科洋)
- 1997年度 五月の風(真島俊夫)
- 2004年度 吹奏楽のための「風之舞」(福田洋介)
- 2012年度 さくらのうた(福田洋介)
これらの曲がかならずといっていいほどあがってきますよね
ほんとうにどれも名曲ですし、今でもたくさんのコンサートで演奏されていますよね
わたしが個人的におすすめする歴代の吹奏楽コンクール課題曲
1977年度 行進曲「若人の心」(藤田玄播)
ザ・行進曲‼といった王道のスタイルのマーチ曲です
わたしが中学生の時の顧問の先生がこの曲が好きで、よく演奏させられていたんです
まだまだ子供だった当時は、この曲の良さを全然わかっていませんでした(行進曲なのになんだか暗いし・・・)
でも大人になった今だからこそ、この曲の良さがわかった気がしています
もう、中間部のメロディがなんともいえません!(実は歌詞があるんですよ)
そしてチューバがカッコイイ‼
1986年度 コンサート・マーチ「テイク・オフ」(建部知弘/藤田玄播)
ゆったりとしたテンポからはじまる、さわやかなコンサートマーチ
吹奏楽をはじめて間もないころに聴いて「吹奏楽ってこんなステキな曲あるんだ!」と衝撃をうけた曲です
この曲を知って吹奏楽の世界にのめり込んでいったといって過言ではないほど、わたしに大きな影響をあたえてくれた曲です
わたしは課題曲としては演奏していませんが、大人になってからコンサートで演奏する機会がありました
マーチといえばホルンは「後打ち職人」のようなものですが、この曲はメロディありオブリガードあり、グリッサンドありで、後打ちはトリオの部分のみ
ホルン吹きにとってはたまらなく楽しい曲です
1990年度 マーチ「カタロニアの栄光」(間宮芳生)
マーチ「カタロニアの栄光」は、カタロニア生まれのガウディと、ガウディの作った建物などをイメージしてつくられた、異国情緒たっぷりの曲です
歩くためのマーチ、というよりはコンサートマーチで、途中変拍子に聞こえるようなリズムもでてきます(変拍子では歩けませんよね・・・)
1991年度 コーラル・ブルー(沖縄民謡「谷茶前」の主題による交響的印象)(真島俊夫)
1音目から沖縄の風景が目に浮かぶ「真島ワールド」全開の名曲です
沖縄民謡の「谷茶目節(たんちゃめぶし」が実に色どり豊かなメロディに仕上げられています
また、琉球音階もふんだんにつかわれています
1992年度 吹奏楽のための「クロス・バイ・マーチ」(三善晃)
この曲の楽譜が配られたとき、「なんじゃこれは⁉ マーチ⁉ いやいやいや・・・歩けないし・・ムズッ‼」と思った記憶があります・・・
1988年度の課題曲 吹奏楽のための「深層のまつり」の三善先生のマーチですもんね。王道のさわやかマーチになるわけないですよね
「クロス・バイ・マーチ」はけっこう練習はしたのですが、この年の課題曲は結局「ゆかいな仲間の行進曲」になりました(ちょっとほっとしたような、残念なような・・・)
1994年度 ベリーを摘んだらダンスにしよう(間宮芳生)
この年の課題曲はかなり異色ですね
課題曲の王道のマーチが1曲もなく、難易度が高い!しかも長い‼(マーチの楽曲とマーチ以外の楽曲を1年ずつ交替でしましょう!となった2年目のコンクールですね)
1994年度の課題曲はというと・・・
- (Ⅰ)ベリーを摘んだらダンスにしよう(間宮芳生)
- (Ⅱ)パルス・モーション(川崎美保)
- (Ⅲ)饗応夫人 太宰治作「饗応夫人」のための音楽(田村文生)
- (Ⅳ)雲のコラージュ(櫛田胅之扶)
「ほんとに課題曲?」というような難曲ばかりです
高校生はともかく、中学生にはちょっと厳しいですよね(実際コンクール出場をあきらめた中学校もあったとか・・・)
「ベリーを摘んだらダンスをしよう」はそんなコンクールでわたしも演奏した課題曲です
まだまだ若かったわたしは、この曲をまったく理解しないまま演奏していました
今聴くと、ペトリューシュカのような遊びごごろがあり、計算しつくされたごちゃごちゃ感があり・・・と、とっても面白い曲だというのがわかります(今演奏しても理解はしきれないと思いますが・・・)
リベンジできるのなら、しっかりとスコアを読み込んで演奏してみたい1曲です
1995年度 行進曲「ラメセスⅡ世」(阿部勇一)
えっ⁉行進曲⁇ と思ってしまうホルンの雄叫びではじまる、めちゃくちゃカッコよく、力強い曲
そして難易度も高そう・・・(でも楽しそう!)
いつか吹いてみたい1曲です
中間部のアラビアンなメロディもいいですね
2001年度 平和への行列(戸田顕)
平和への祈りがこめられている楽曲
何かを訴えかけるような力強いホルンに、冒頭から引きこまれてしまいます(ホルン吹きにはたまりません!)
パーカッションとの掛け合いも面白いですね
2012年度 吹奏楽のための綺想曲「じゅげむ」(足立正)
古典落語の「寿限無 寿限無 五劫のすりきれ…」を題材としたユニークな課題曲です
冒頭のパーカッションの「タカトコトン‼」から引きこまれる、和のテイストがあふれる曲です
この年の課題曲には名曲中の名曲「さくらのうた」がありますね
もしわたしがこの時代にコンクールに出場していたのであれば、「さくらのうた」も「じゅげむ」もどちらも演奏したい‼と頭を悩ませていたでしょう(もちろんわたしに課題曲の決定権なんてありませんが・・・)
うれしいことに「さくらのうた」は演奏する機会がありましたが、「じゅげむ」はまだ演奏したことがありません
ぜひ1度は演奏してみたい1曲です
まとめ
いかがでしたでしょうか?
こう見るとかなりホルン吹き目線のわたしの好みの曲に偏っている気もしますが・・・
これからもどんな課題曲がでてくるのか、とても楽しみですね