- 今まで音楽とは無縁だったけど、何か楽器をはじめてみたい
- どうせなら吹奏楽団にはいって舞台で演奏してみたい
そう思っていても楽器を今から始めるなんて遅いかも・・・とためらっているかたも多いのではないでしょうか
たしかに社会人の吹奏楽団にはいっている人は、学生時代に吹奏楽部に所属していた人がほとんどです
しかし大人になってから楽器を始めるのは決して遅くはありませんし、吹奏楽団にはいることももちろんできます
なぜなら楽器をゼロから学べる音楽教室がありますし、初心者歓迎の吹奏楽団もたくさんあるからです
この記事では今から楽器を始めたいと思っている方に向けて、楽器の選び方や吹奏楽団にはいる前に身につけておきたいことをお伝えしていきます
大人になってから始めるのはどの楽器がおすすめ?
大人になってから始めるおすすめの楽器は、ズバリ「吹きたい楽器」です
中学校・高校で吹奏楽部に入部して、希望していた楽器になれなかった人ってけっこう多いんですよね(フルートやサックスは希望者が多く競争率が高い!)
大人になって始めるからこそ、吹きたい楽器が自由に選べるのです
「難しそうだな・・・」「自分にできるかな・・・」などと心配になる気持ちはわかりますが、自分が吹きたい楽器を吹く、というだけでモチベーションはあがります
ぜひ「吹いてみたい!」と思った楽器にチャレンジしてみてください
楽器を選ぶときはランニングコストのことも考えましょう
ランニングコストは金管楽器よりも木管楽器のほうがかかります
楽器は購入すればあとは吹くだけ、ではありません
木管楽器は非常に繊細ですので、定期的に調整が必要ですし、パーツの交換もしなければなりません
また、クラリネットやサックス、オーボエはリードがなければ演奏できません
リードは消耗品ですので、定期的に購入する必要があります
ほかには楽器の接続部分にぬるグリスや楽器の内部の水分をとるスワブ、キーの水分をとるためのペーパーなども必要です
金管楽器は木管楽器に比べるとランニングコストはかかりませんが、スライドにぬるグリスや、ピストンやロータリーに注すオイル、お手入れをするクロスなどが必要です
楽器を独学で習得するのはムリ?
楽器を独学で習得するのはムリではありません
YouTubeなどでもわかりやすく、参考になる動画がたくさんあります
しかし、今後吹奏楽団にはいって演奏したいのであればレッスンに通うことをおすすめします
吹奏楽団で演奏する=ほかの奏者と「合わせる」ことです
1人での独学の練習だと「合わせる」という感覚をつかむことができません
「合わせる」ためにはほかの演奏者の音をよく聴く必要があります(聴きながら吹いて合わせるんです)
グループレッスンなどがあれば「聴いて合わせる」という感覚がすこしでもつかめますので、おすすめです
また、仲間がいればモチベーションを保つことができ、挫折しにくくなります
初心者はどんな楽器を選べばいいの?
楽器は数万円で買えるものから、100万円を超えるものまで、ピンからキリまであります
どんなメーカーの楽器を買えばいいのか、新品の楽器を買ったほうがいいのか、まずは中古品を買ったらいいのかもまよいますよね
安い中国製の楽器はさけましょう
いずれ吹奏楽団にはいって演奏したいのであれば、安い中国製の楽器はさけたほうが無難です
中にはもちろんいい楽器もありますが、楽器に慣れていない初心者が見極めるのは難しいでしょう
さけたほうがいい理由としては
- 同じ楽器の他の演奏者と音がまざらない可能性がある
- 音程が不安定な楽器が多い
- 修理や調整をしてもらいたくても、楽器店が引き受けてくれない場合がある
安い中国製の楽器はコントロールが難しく、薄っぺらい音になってしまったり、音程がとりにくかったりします
そうすると合奏で浮いてしまい、悪目立ちしてしまいます
楽器演奏に慣れている人はある程度コントロールできますが、初心者のかたは吹きやすい楽器をえらんだほうがいいでしょう
初めての楽器はヤマハのスチューデントモデルがおすすめ
初心者が最初に買う楽器はヤマハのスチューデントモデルがおすすめです
ヤマハのスチューデントモデルがおすすめの理由
- 抵抗感が少なく、息が通りやすいので初心者も比較的演奏しやすい
- ヤマハの楽器はとても品質が良く、安定している
- スチューデントモデルは比較的低価格で購入できる
- 中古品がたくさん出回っている
ヤマハの管楽器はスチューデントモデルからカスタムモデルまでグレードがありますが、初心者のかたは抵抗感が少なく演奏しやすいスチューデントモデルを選ぶことをおすすめします
(グレードの高い楽器は音に重厚感をだすため抵抗感があり、コントロールが難しくなります)
スチューデントモデルは中学生や高校生がマイ楽器として最初に買うことが多いモデルですので、中古品もたくさん出回っています
管楽器は新品よりも吹き込んであるほうが一般的に音が鳴りやすいので、初心者のかたは中古品を選ぶほうがいいかもしれません
楽器は楽器店で購入しましょう
中古品を購入する場合はフリマサイトやオークションではなく、きちんとメンテナンスをしてくれている楽器店で購入しましょう
また、楽器の購入はレッスンに通っているのであれば先生に選んでもらうと安心です
吹奏楽団にはいる前に身につけておきたいこと
楽譜はある程度よめるようにしておく
楽譜はよめなくても楽器はできる・・・というかたもいますが、吹奏楽団で演奏しようと思ったらある程度楽譜はよめるようにしておかないといけません
なぜなら楽譜にはたくさんの情報が書いてあるからです
まずは楽譜に書いてあることを吹けていないと、指揮者はまとめていくことができません
ドイツ音名になれておく
吹奏楽では「ドレミファソラシド」はあまりつかいません
ドイツ音名の「CⅮEFGAHC(ツェーデーエーエフゲーアーハーツェー)」を主につかいます
なぜなら楽器によって「ド」の音がちがうからです
例えばピアノの「ド」は、フルートやオーボエの「ド」と同じ音です
クラリネットやトランペットだと「レ」、ホルンだと「ソ」、アルトサックスだと「ラ」が同じ音になります
なので指揮者が「ド」の音を吹いて、と指示をだすと楽器によって違う音をだしてしまいます
でも「C(ツェー)」の音を吹いて、と指示をだすと全員がピアノの「ド」と同じ音をだすことができます
ドイツ音名についてはこちらの記事でわかりやすく説明しています
ドイツ音名は楽器を続けていくうちにだんだんと慣れてきますので、最初から全部を理解しておかなくても大丈夫です
しかし、自分の吹く楽器が何管か(クラリネット・トランペットだとB♭(ベー)管、アルトサックスだとE♭(エス)管、ホルンだとF(エフ)管)
自分の吹いている楽器の「ド・ミ・ソ」がドイツ音名だと何になるのか、くらいは知っておきましょう
トロンボーン・ユーフォニアム・チューバは少し特殊なんです・・・
楽器はB♭管だけど楽譜はCで書いてるんですよね
ホルンもフルダブルの楽器を使っていると、B♭管を使うことが多いのですが
楽譜はFで書いてあります
ちょっと難しく感じるかもしれませんが、慣れれば大丈夫ですよ!
音階が吹けるようにしておく
楽器を習い始めたらまず「ドレミファソラシド」を練習することが多いでしょう
しかし吹奏楽団で演奏したいのであれば少なくとも、B♭(ベー)の音階、C(ツェー)の音階は吹けるようにしておきましょう
特にB♭(ベー)の音階は合奏前の音出しなどでも吹くことが多い音階ですので、必ずマスターしておきましょう
音楽用語・記号をある程度理解しておく
合奏練習をしていると指揮者から
- 「そこはもっとレガートで」
- 「A(練習番号)のアウフタクトから」
- 「tutti(トゥッティ)で」
- 「アーティキュレーションを合わせて」
などと、横文字の指示がよくありますが、意味が分からないと「???」となり指示通りに吹くことができません
音楽用語・記号は「強弱を表す記号」「テンポ(速度)を表す用語・記号」「表現を表す用語・記号」「繰り返し記号」などたくさんあります
すべてを覚える必要はありませんし、指揮者からの指示は徐々になれてきます
しかし全くのゼロから始めるよりは、少しでもいいので知識をつけておきましょう
まとめ
初心者が楽器をはじめて吹奏楽団にはいるためには、まずはレッスンに通うことをおすすめします
グループレッスンがあると仲間もできて、モチベーションもあがるでしょう
楽器を購入する場合は楽器は中国製の安い楽器はさけ、最低でもヤマハのスチューデントモデルを選びましょう
吹奏楽団にはいる前にはある程度の演奏技術を身につけておくとともに、楽譜の読み方やドイツ音名などの知識をすこしでもつけておくことをおすすめします
ここまでできたら、次は吹奏楽団をさがして門をたたいてみてください!