吹奏楽部に入部したみなさん、楽器をはじめて吹奏楽団にはいろうと思っているみなさん
ドイツ音名はご存じでしょうか?
「えっ?音名?ドレミファソラシドじゃないの?」というかたが大半だと思います
実は「ドレミファソラシド」はイタリア語なんです
「べつにイタリア語でもいいんじゃないの?何か不都合があるの?」と思うかもしれませんが・・・
吹奏楽の世界では不都合がおきてしまうんです・・・‼
この記事では「ドイツ音名なんて知らないよ」という吹奏楽初心者さんに向けてわかりやすく説明しています
「ドイツ音名なんて知ってるよ~!」というかたはそっと閉じちゃってくださいね
イタリア音名とドイツ音名をならべてみよう
まずはイタリア音名とドイツ音名をならべてみましょう
ドイツ音名の「D」と「F」以外の読み方は最初はちょっととまどうかもしれないけど
そのうちなれてくるので大丈夫ですよ!
ピアノで「ドレミファソラシド」ど弾くと、ドイツ音名の「CDEFGAHC(ツェーデーエーエフゲーアーハーツェー)」という音がでます
吹奏楽でつかわれる楽器では、ピッコロ・フルート・オーボエ・ファゴットが同じ音がでます
なのでこれらの楽器は「ド」の音を吹くと「C(ツェー)」の音がでますので、「C管」の楽器になります
(楽器の調性は「ド」の音が何かによって決まるんですね)
吹奏楽ではなぜドイツ音名をつかうの?
さて、音階には「イタリア音名」と「ドイツ音名」がある(このほかにも音名はあります)ということがおわかりいただけたと思います
では、なぜ「ドイツ音名」をつかうのでしょうか・・・?
それは楽器によって「ド」の音がちがうからなんです!
え?どういうこと・・・??? となりますよね
こちらをご覧ください(こちらでは吹奏楽での基準の音でもある「B(ベー)」を中心に説明していきますね)
- クラリネット、トランペットなどの「ド」の音は「B(ベー)」
- フルート、オーボエなどの「ド」の音は「C(ツェー)」
- アルトサックス、バリトンサックスなどの「ド」の音は「Es(エス)」
- ホルンの「ド」の音は「F(エフ)」
このように楽器によって「ド」の音がちがうんです
指揮者が「ド」の音をだして、と指示をだすと「B・C・Es・F」と、楽器によっていろんな音がでてしまいます
これじゃあ不協和音ですよね
でも、「B(ベー)」の音をだして、と指示をだすと
- クラリネット、トランペットなどは「ド」
- フルート、オーボエなどは「シのフラット」
- アルトサックス、バリトンサックスなどは「ソ」
- ホルンは「ファ」
を吹きます
そうすると全員が「B(ベー)」の同じ音をだすことができるんです
吹奏楽ではチューニングを「B(ベー)」の音で合わせますので、自分の楽器のどの音が「B(ベー)」なのかは理解しておきましょうね
また、基礎合奏などでは「B(ベー)の音階」を吹くことが多いので、かならず吹けるようにしておきましょう
シャープ♯やフラット♭がついたらどうなるの?
ドイツ音名は
- ♯(シャープ)がつくと「is」がつきます(シャープは音が半音上がります)
- ♭(フラット)がつくと「es」がつきます(フラットは音が半音下がります)
どのような表記になるかというと・・・
なんだか一気にややこしくなりましたね・・・「H(ハー)」のフラットはHesちゃうんかい‼ってつっこみたくなりますよね
でも大丈夫です!全部を覚える必要なんてありません
もちろんスペルを覚える必要もありません(音楽のプロをめざしているのであれば、ちゃんと勉強しなければいけませんよ)
ぶっちゃけ「Eis」「Ais」「His」なんてつかったことありません
ドイツ音名は自分の楽器の調性をまるっと暗記してしまいましょう
「♯(シャープ)」と「♭(フラット)」が重なっている音は、どちらで言っても問題はありません
トランペットを吹いている人が「レ♭」の音を「ハー」と言ったとしても「それはハーじゃなくてツェスです!」なんて言い返してくる人はまずいないでしょう
ドイツ音名になれるためにすること
ドイツ音名はまずは吹きながらなれていくしかありません
ロングトーンをするとき、トランペットの人は「ド」の音を吹きながら「B(ベー)」、フルートの人は「ド」の音を吹きながら「C(ツェー)」とあたまの中で思いながら吹くといいでしょう
また、なれるまでは楽譜の要所要所にドイツ音名を記入していくのもいいでしょう
わたしが中学校で吹奏楽部に入部したときは、新入部員全員でメトロノームに合わせてドイツ音名をひたすら復唱する時間がありました
おかげでブランクがあってもすぐに思い出せました!
まとめ
吹奏楽ではドイツ音名がかならず必要となります
最初はむずかしいかもしれませんが、なれてくると音とドイツ音名が一致してくるようになります
ドイツ音名をしっかりマスターして、楽しい音楽活動をしていきましょう